台風一家のろのろ移動

出勤時は台風接近と聞いたが、雲行きさえ怪しいけれど雨は降らず、傘差さずに形体だけ携帯して家を出る。
列車で進むうちに雨風共に、次第に姿をあらわし、降車時には強くこの身に降りかかる。
通勤ラッシュと時刻的には重なるが、反対方向のため座ること悠々と叶う。
しかしそれに身を任せれば、ぐっすりと寝入る為、一つ手前の駅で座席から立つことに努める。
一つ一つの駅が近い為、嘗ては一駅前で降りて歩いて通っていたが、その気力の無いこの頃。また、早く仕事終わった時は同じ一駅分歩いたが、こうも暗くなってきては、我、力において劣者であり危うく避ける。強者であっても、手にする武器になりそうなものなければ危なく避けるべき。その点、傘はある程度の間合いとれ、良いのだが、飛び道具出されれば敵う筈もない。春夏の明るい時は、日傘片手に歩いていたが。


働き始めて&#%$年になるが、台風かなり接近の為、初めて定時より早く帰ること許される。接近接近といえども、この一ヶ月のうちで何度かあったがこれが始めて。嬉しさに小躍りして(実際には心の中だけに留めておいたが)TSU○A○Aに寄ろうと思ったが、台風に因ってこちらも寄り早く店仕舞いされており、結局真っ直ぐ帰る。


あまりの帰宅の早さに家族に驚かれたが、風呂を速攻(すぐ)に沸かしてもらい、暖かく迎えられた。


風の戸を揺らす音に、如何に下手に楽器を奏でようとも、近所にも迷惑になりそうにないが、楽器そのものが無い為、明日の鋭気を養うため早く床に入る。