風前灯火

いつか
消える灯火が
よわいながらも
ともっている
それは何の明かり
儚げで
頼りなくて
それでも何かを
照らしている
暗闇にならぬようにと
足をとられぬようにと
そんな炎でも
有ればよいのか
弱弱しいのは
己の希望
今にも消えそうで
もうとっくに
消え去っているかもしれない
初めからなかったのかも
そんな気さえする
希望なく
または見つけられずに
それでも進む
風前の灯の前で
そしてやがては
消え去ってしまう