離別惜哀

ここを去っていくのなら
振り返らないで欲しかった
もう二度と合うことはない
そういう別れだったから
分かれると決めた時
そうなることは分かっていた
未練なんて残さないで欲しい
そしてこちらにも
へんな期待を持たせないで欲しかった
別れは出会いの始まりと言うけれど
この別れが変わるわけではない
別れは別れ
出会ってしまった時点で
必ずやってくるもの
それだって分かっていたはずなのに
いずれやってくる別れを気にしながら
それがいつかと怯えていた
その怯えを感じ取ってしまったから
あなたは己から去ろうとした
僕はそれをとめることができない
あなたが決めたことだから
それでも別れが
新たな出会いを恐ろしいものにかえる
別れがやってくる出会いを
今を楽しめない僕がいるから
新たな出会いを楽しめたらいいのに
別れの不安だけが勝ってしまう