読了本

唯幻論物語 (文春新書)

唯幻論物語 (文春新書)

電車の中でちびちびと読み続けました。読了するのにかなりの日数がかかったのではないでしょうか。
自らの、『強迫神経症』『鬱』の源泉を手繰ろうと、始めた、精神分析のほんの数々。その中から、自分の母と自らの経験を通して語っています。
小谷野敦氏の『すばらしき愚民社会』で触れられた己についての記述について反論した部分もあり、以前から語っている、母この関係を再度語り、新に見つめなおした本でうもあります。
『人間は本能の壊れた動物である!』とのたまう、氏。
鬱や不安神経症で悩んでいた日々に、手を出した、著者の一人であります。
その論が、自分に合っていたので、今でも読み続けています。
人間は幻想、物語を作り上げることで生きることが出来る。
それは、自分自身が主人公でよいと思います。
今でも、自分の中では自分の問題は解決はしていませんが、やはり、読んでいて心地よいです。
母性本能がないといわれる世の中。そんな本能などないのだよといってくれる著者が良いです。