優切身裂

優しくしないで
その優しさは
とても優しすぎて
一言一言発せられるたび
僕を傷つける
誰にも見えにない
その刃
優しいだけに
責めることもできない
優しさと言う刃で
僕をずたずたに
引き裂いていく
正しさを振りかざさないで
少しでいいから
隙を見せておいて
反論できない正しさは
僕を傷つけてやまない
優しさは正しくて
それゆえに僕は身動きを取れない
そんな物にくるまれて
一時の安らぎが
厳しい物に変わるから
でも単に
僕に関わろうとするすべてが
僕を傷つけているだけかもしれない
でも特に優しさや正しさは
辛すぎる
不条理なのは分かっているから